D・W・グリフィス 『カーテンポール The Curtain Pole』1909年
『迷惑帽子』に引き続いてのコメディ映画。正直言ってチャップリンの失敗作程度の魅力しかない。
あらすじはこうだ。屋敷のカーテンポールが真っ二つに割れる。男が街へカーテンポールを買いに行き、馬車に乗って帰る。立てて持てばなんでもないところを横に持っちゃうもんだからポールが柱に当たる屋台に引っかかる……大騒ぎになり、馬車は市民に追いかけられる。男が屋敷に戻る直前に別人がカーテンポールを買ってきていたので男は憤慨してポールにかじりつく。おしまい。
わかりやすく言えば、出来の悪いチャップリン映画にキートンの要素を加えたような感じ。面白くないわけではないし、グリフィス映画で初めてカメラが横に動く。ぎこちないパンだけど……。グリフィスにコメディ映画を撮る才能はなかったようだ。